ブロックチェーン、想定されるサイバー攻撃のシナリオ
AUTHOR Kumar Ritesh Chairman & CEO ブロックチェーンは、21世紀における極めて重要な発明の1つとして評価されています。その理由は、ブロックチェーンが将来の全ての経済取引を扱うであろうと広く認識されているからです。しかも、対象は金融取引だけではありません。価値あるもののほぼ全てが取引の対象になるのです。 データ管理やセキュリティに関して企業が直面する課題は増大しており、現在金融機関がピアツーピア(P2P)取引に使用しているメカニズムよりも、ブロックチェーンのほうが安全な選択肢になる可能性があります。ブロックチェーン対応の分散型台帳技術に関し40社以上の大手金融機関で実証実験が行われていますが、他の業界でも実証実験を行う企業が増えてきており、投資額は何百万ドルにも及んでいます。 これらの機関は、資産の所有権を電子的に記録する方法に対して、安全性と透明性を求めているだけではありません。さらに、妨害行為や不正行為のリスクを低減したいと考えているのです。しかし、ブロックチェーンをインターネットのように広く普及させるには、サイバーセキュリティの基準をよく検討し、ブロックチェーンの実装に組み込まなければなりません。 ブロックチェーンの仕組み: ブロックチェーンは、上図のように簡単な手順で取引の安全性を確保します。この技術は、個人、組織、政府機関といったあらゆる種類の「ピア」間の取引に適用できる可能性を秘めていると言えるでしょう。 たとえば、医療機関では、ピアツーピアの「トランザクション(取引)」で患者データを保護するために、ブロックチェーンの概念について調査しています。また、サプライチェーン業界では、製造業サプライチェーンにおける資産の流れを監視するために、ブロックチェーンが使用できるかどうかを評価しています。同様に、小売業者では、卸売業者との契約を電子的に締結し履行するために、ブロックチェーンの評価を行っています。 一般的なセキュリティ用語としてのブロックチェーンは、完全性に重点が置かれており、機密性と可用性にはあまり重点が置かれていません。ブロックチェーンが安全なピアツーピア取引のデファクトスタンダードとして本格的に普及する前に、前述した業界において、より堅牢なフレームワークが必要になると考えられます。 想定されるブロックチェーンに対するサイバー攻撃シナリオ: ブロックチェーンは人間の仕事のやり方を変える可能性を秘めていますが、その一方で、この「オープンな分散型台帳」の概念は消費者に加え、悪意ある攻撃者にも提供されていることを忘れてはいけません。全ての情報が公開されていることを考えれば、ハッカーが現在のセキュリティ対策の回避方法を考え出すのも時間の問題でしょう。 Black Hat Asia 2015の会議で、このセキュリティ対策の脆弱性について概説されています。この会議では、カスペルスキー社とインターポール(国際刑事警察機構)がライブデモンストレーションを行い、デジタル通貨の分散データベースに任意のデータを挿入できることを示しました。 ブロックチェーンに対して想定される攻撃手段:…
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